拝啓 みんな元気です 2012.7.7
来店回数を増やす音響
カフェ・ヴァンガード
気仙沼のヴァンガードでのオーディオエイドから1カ月余り、アンプやスピーカーの働きぶりを視察するため店を再訪しました。
「いい音をしている。何も問題ないですよ」とオーナーの川原尚さん。オーディオエイドのうわさを聞きつけた地元の人が「このCDをかけていただけませんか」とお気に入りのアルバムを持ち込むようになったとか。「いい音を聞きたくて、店に来る回数が増えましたよ」と常連さんたちが笑いながら明かしてくれました。
オーディオエイドがじんわりと緩やかに、被災者の心の復興を後押ししてました。
オーディオ復活! 2012.5.13
豪華な顔ぶれで設置完了
常連「元気もらえる」
構想7カ月、宮城県気仙沼市のジャズ喫茶「ヴァンガード」へのオーディオ機器の寄贈が2012年5月13日(日)午前、マスターの川原尚さん立ち会いの下、行われました。
スピーカー、アンプ、プレーヤーなどのデリケートな設置のため、駆けつけてくださったのは、豪華なお顔ぶれでした。
山崎順一さん(オーディオメーカー「株式会社トライオード」社長)
炭山アキラさん(オーディオ評論家)ご夫妻
高崎素行さん(オーディオ・ソフトアドバイザー)
寄贈くださった機器もこだわりの逸品づくしです。
CDプレーヤー、真空管アンプ(株式会社トライオード)
自作スピーカー他(炭山アキラ氏)
スピーカーユニット(株式会社バラッド)
スピーカーパーツ(フォスター電機株式会社フォステクスカンパニー)
アナログプレーヤー用カートリッジ(完実電気株式会社)
アナログプレーヤー用ヘッドシェル(株式会社オーディオテクニカ)
ケーブル(サエクコマース株式会社)
ケーブル(株式会社小柳出電気商会)
スピーカーの組み立て、ケーブルの敷設、アンプとCDアンプとレコードプレーヤーの設置、さらに川原さん好みの音響の調整などをわずか2時間ほどで完了させる手際の良さ! テストで鳴らしたマイルス・デイビスのレコードの、スピーカーから流れる音がなんとすがすがしく、生き生きとした響きだったことか。こだわりの川原さんも納得、感嘆のうなり声を漏らし、居合わせた関係者から期せずして拍手が沸き起こりました。
復興カフェが完全復活した瞬間です。
同日午後2時からの鑑賞会に参加した常連の男性は「皆さんのおかげで元気がもらえる場にしてもらって、ありがとうございます」。これからますます長居してしまいそう、と苦笑していました。
新聞記事はこちら↓
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オーディオ誌で支援呼びかけ 2011.12.12
音響再建に向けお願い
「AUDIO BASIC」で
津波でアンプやスピーカーを壊された宮城県気仙沼市のジャズ喫茶「ヴァンガード」にオーディオ機器をプレゼントできないか―そんな提案が復興博のメンバーの間でわき起こったのが2012年末のことでした。寄贈するといっても、高額な機器を買い求める資金もない。どうしようかと思案した末に、復興博メンバーでオーディオ通のI氏に相談したところ、「雑誌で呼びかけたらいいのでは」と提案があったのです。門をたたいたのが、専門誌「AUDIO BASIC」でした。
AUDIO BASIC 2012年1月号 同誌編集者の小池千尋さんはオーディオ業界の“マドンナ”的存在? いずれにしてもオーディオに精通していて業界で顔も利いてという小池さんが、自ら手掛ける「AUDIO BASIC」誌上で機器の寄付をお願いしていただくことになりました。
呼びかけの記事は復興博メンバーで、ヴァンガードに通い詰めるほどの愛情を注いでいるM氏。はたして、小池さんの元には機器寄贈の申し出が相次いぎました。プレゼントの内容はというと、どれも貴重な品物ばかり。
近々、ヴァンガードに寄贈し店への設置作業を行い、復興に取り組んでおられる常連客のために鑑賞会など開かせていただこうと考えています。
「AUDIO BASIC」2012年1月号の記事はこちら↓
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がれきの街の復興カフェ
2011年3月11日、東日本大震災で津波に襲われ、甚大な被害を受けた宮城県気仙沼市。港近くのジャズ喫茶「ヴァンガード」も貴重なレコードやアンプやスピーカーや、その他もろもろのすべてが津波に襲われ、使えなくなってしまいました。
もちろん、店はその日から休業。被害の大きさに再開が危ぶまれましたが、マスター兼オーナーの川原尚さんがたゆまず復旧を進め、4カ月後の7月18日、店を開けました。いれたてのホットコーヒーと、壊れかけた小さなCDラジカセがかき鳴らすジャズナンバーを目当てに来店する常連のお客さんたちは、カウンター席でテーブル席で顔なじみと談笑し情報交換することで、復旧・復興の気持ちを整えていました。
「がんばれ」とハグすることもなく、握手さえなく、一緒にコーヒーの香しさとジャズを共有することで「復興の志」のコードをそろえていく。さりげない、小粋なインタープレーを間近に見て、復興にとってとても大事な場であることを知りました。
復興博はこうした復興カフェを応援します、A₂O!